蜜蝋(ミツロウ)ってなあに!?


こう質問をすると、「ミツバチが作るロウ…?蜂蜜のロウ…?」という自信なさげな答えが返ってきます。更にどうやって作ってるか知ってる?と聞くと答えられる人はあまりいません。ミツバチが蜂蜜を作ってくれるってことはよく知られているけれど、蜜蝋はちょっとマイナーな存在なのでしょうか。
これが蜜蝋です。

蜜蝋

そう、巣そのもの。ミツバチの巣は蜜蝋でできています。
ハチがぶんぶん飛んで集めた花の蜜、水分を飛ばし体内の酵素を混ぜて蜂蜜に加工します。そ のできあがった蜂蜜を体内に入れて、お腹の部分にある蝋腺という器官からロウを分泌します。これに大あごで酵素を加えこねて、作業しやすい柔らかさにして 巣を作っていきます。自分自身の体で住む家の材料を作れるってすごいことですよね。
でもロウを作る為には約10倍のハチミツが必要なのです。1匹のミツバチが一生のうちに作る蜂蜜はティースプーン1杯分といわれていますから、ロウはほんの少ししか作れない貴重なものなのです。

この削いだ蜜蝋を大事に取っておきます。でも蜂蜜をしぼった後の巣板はとってしまわずに巣箱に戻します。一からまた巣を作るのは大変な労力ですし、その分蜂蜜の生産量がさがってしまいますからね。
この他に、ミツバチは春の元気な時期に巣を拡大しようとして巣箱からはみだして巣を作ります。